【1分でわかる】選挙の投票率の変化

2022年06月28日・政治 ・#参院選2022 ・by Newsdock編集部

最近ニュースでも耳にすることが増えてきた参議院選挙。今回は「参議院選挙のそもそも」シリーズの第4弾として、衆議院選挙と参議院選挙の投票率の実態について簡単にまとめました。

衆議院選挙の投票率

2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙では、投票率は55.93%でした。年代別では、10歳代が43.21%、20歳代が36.50%、30歳代が47.12%となっています。40歳代以上はいずれも50%を超えており、若年層の投票率の低さが目立ちます。しかし、全ての世代において、年々投票率は減少してきています。

参議院選挙の投票率

2019年7月に行われた第25回参議院議員通常選挙では48.80%でした。年齢別では、10歳代が32.28%、20歳代が30.96%、30歳代が38.78%となっており、40代以上よりも低くなっています。なお、先ほどの衆議院選挙の投票率と比べても全世代で投票率が低く、参議院選挙の方がより注目度が低いことが伺えます。参議院選挙は定員の半数が改選するだけで政権交代選挙にはならないことから、より投票による影響を感じにくく、注目度が若干下がるのかもしれません。

10、20歳代の投票率の変化

若者の投票率が低いと言われますが、実際にどれくらい変化しているのでしょうか。参議院選挙における若者の投票率の変化を見てみます。 2015年に公職選挙法が改正されて選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に変更されました。10歳代にとって初めて投票する機会となった2016年の第24回参議院議員通常選挙では、10歳代の投票率は46.78%と高めですが、2019年の第25回では32.28%と投票率の減少が全世代の中で最も大きくなっています。一方の20歳代は35.6%から30.96%に低下しており、いずれも全世代で最低の投票率となっています。

10、20歳代が選挙に行かなかった理由

以上のように変化した理由として、2019年の調査によると、10、20歳代が投票に行かなかった理由には「選挙に関心がなかった」「どこに投票すべきかわからなかった」「面倒だった」といった項目が上位に並びます。すなわち、初の投票権という物珍しさゆえに投票に行った層が、面倒さと投票先の悩みゆえに次回は行かなかったと考えられます。

今回の選挙では、自分の考え方に近いものを選んでいくと近い政党が表示されるマッチングサイトなども存在しており、信じすぎるのも危険とはいえ、参考となるものは多そうです。投票率の変化にも注目したいところです。

さて、次の記事以降では、今回の選挙の争点である物価高や防衛費、憲法などについてまとめていきます。投票先を考える一助となれば幸いです。

参考

総務省「選挙結果」2022年6月28日閲覧